「小さい頃から思い通りにならないと、すぐに怒る母から逃げたい」大学入試を迎えた10代女性の悩みが読売新聞2024年7月の「人生案内」にありました。幼少期から精神的に不安定な母を気遣い、父に相談しようと思っても、泣いている姿を目にしたことから、これ以上父に負担をかけまいとする子供からの相談でした。
助言者は母親の精神状態は、医療が必要なレベルのため、父親と一緒に受診すべきであり、教師や医師、看護師、親戚にも相談することが賢明であり、更には受験が終わってから改めて今後を見直してはどうかと助言していました。
私の勝手な想像では、母親は幼少期から自分が思い通りにならないと直ぐ怒る、わがままな子供だったように思います。また、そういう子供をしっかり、しつけ出来なかった親の責任もあったようにも思います。結局その人間関係をずっと引きずって生きてきたのだと思います。
結果として、人を思いやるやさしい大人には、成長しなかったようです。しかしながら、たとえそうだとしても、父親も母親も一時は愛し合って結婚し、子供が生まれたわけです。親としてその義務を果たさなければならないのですが、2人ともその義務を放棄しているようです。
母親は怒ることで自分が正義と思い、日常的に家族をコントロールしているように見えます。母親が精神的に不安定なのは病気のせいでは無く、わがままな子供が大人になっただけのように感じます。一方、父親は家長としての責任を果たさないまま、夫婦のしわ寄せを子供に押し付けてしまっています。この状況において、母親に医療を受けさせるのは、相当の覚悟と試練が必要だと思います。
子どもとして、この状況を少しでも改善したいのであれば、母親と父親の行動を記録、動画も撮影し、母親と父親に見せることです。その映像に映る我が身を両親はどう捉え、どう反応するのでしょうか。母親も父親もそれぞれの言動に反省の弁があることを望みますが、何れにしても、病院へ行くべきか否かは、母親の夫に対する思い、父親の妻に対する思いを確認した後の行動になります。
場合によっては、母親にとっても父親にとっても、この状況に何の違和感も無い可能性があります。従って、今の家庭環境が不自然であることを両親に問題提起することが子供の試練になります。父親と母親にこの生活をどうしたいのか。両親が主体となって考えることが全ての始まりになります。
本来、子供が積極的にかかわって解決できる問題は少ないように思います。愛し合って結婚した2人、過去に何があったかは知る由がありませんが、その過去をそれぞれが理解せず暖かい家庭を築くのは難しいように思います。子供としてできることは、父や母を安全に見守ることです。自分の置かれた立場を呪うのではなく、明るい未来を築くための試練と考えることです。自分が憧れる家族像を反面教師として学ぶいい機会と捉えることが出来れば幸いです。
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