夫婦で迎える老後は、長い人生の中でも特に大きな転機です。50代から老後の生活設計を話し合う夫婦も多いですが、それをしないまま退職し、収入が減ってから生活スタイルを変えようとしても難しいものです。特に、夫婦でともに嘱託で働く60代の女性にとって、収入が減ったのに夫が生活を変えようとしないことは大きなストレスとなります。
小遣いの見直しや嗜好品の制限、高級車の処分など、老後に備えるための工夫を考えていても、夫が無関心であれば苛立ちは募るばかりです。さらに、妻が変わらず家事を担い、もともと少ない小遣いでやりくりしている場合、不公平感はより強くなるでしょう。
こうした問題の根本には、退職時に夫婦でお金の使い道を話し合っていないことがあるかもしれません。退職金の使い方や、年金受給後の生活設計を共有しないまま過ごしていると、夫婦の価値観のズレが後々大きな問題となります。夫は「収入は減ったが、生活は今まで通りで問題ない」と考えている可能性が高いですが、それは老後の現実をしっかり見据えた判断でしょうか。
これからの人生を2人で支え合って生きるためには、夫婦でしっかり話し合い、老後の資金繰りを具体的に考えることが不可欠です。たとえば、人生100年時代の中で残り40年を見据え、老後に必要な資金を試算し、節約しなかった場合にどのような影響があるのかを明確にすることが重要です。妻が一人で悩むのではなく、夫婦で老後のプランを立てなければなりません。
もし夫が話し合いに応じないならば、彼はすでに別の考えを持っている可能性もあります。老後の資金計画を「踏み絵」とし、夫がどのように考えているのかを確認しましょう。その結果次第では、妻自身も今後の人生設計を見直し、夫婦のあり方を再考する必要があるかもしれません。これからの老後をどう過ごすのか、今こそ夫婦でしっかり向き合い、お互いの将来を見据えた話し合いをすることが大切です。
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