70代後半の女性が、夫の暴力と暴言の記憶に苦しみ、亡き夫の供養ができないという。また、「わしの家には墓がある。わしは死んだら家の墓に入るが、お前の家にはなかろう」とさげすんだ夫の言葉に、貧乏な家に育ったことを諦めつつも、不条理な人生にこの先どういう生きて行けばいいか。という読売新聞2024年7月人生案内に「暴力夫 供養する気になれず」という相談記事がありました。
助言者は、「自分の気持ちにウソをついて供養をする必要はない、経済的に支えられた現実があるのであれば、ただそのことに感謝し、自分の人生から夫を追い出すのがいい」とアドバイスしていました。
夫の支配的な言葉や行動に苦しんだ記憶は、ふとした瞬間に蘇り、自分の心を支配し続けます。記憶を断ち切ろうと思っても、思えば思うほど、心の奥底から記憶が湧き上がってきます。いつまでも癒されることのない状況を変えるには、まず自分自身の考え方を変える必要があります。亡き夫を憎む気持ちは自然な感情ですが、それが続くと心は重くなる一方です。一つの方法として、自分の幼少期を振り返り、両親の愛情を再確認することが挙げられます。貧しいながらも愛情深く育ててくれた両親の思い出は、人を思いやる大切さを教えてくれたはずです。その思いやりが、夫の暴言や暴力の記憶を一つずつかみ砕き粉々に消滅させるでしょう。
一方で、夫の幼少期にも目を向けることも大切です。もしかすると、夫の家庭環境は物質的には豊かでも、心の温かさに欠けていたかもしれません。そのために、夫は自らを優位に立たせることでしか自己を肯定できなかったのです。しかし、重要なのは、夫を責め続けることではなく、自分の人生をどう豊かにしていくかを考えることです。
過去に夫との離婚を選ばず、家庭裁判所に通ったのは、母として子供を守るための覚悟だったでしょう。その覚悟は、あなた自身の両親の愛情に触れて育ったからこそ、生まれたものです。あなたは使命を果たしました。今は、自分を許し、新しい人生に目を向ける時です。これからの人生は、光に満ちたものです。すでに夫の影響からは解放されています。過去の嫌な記憶がよみがえっても、それはあなたを輝かせるエネルギーとして変化するのです。愛と感謝の心を持ちながら、未来に向けて一歩ずつ進んでいきましょう。
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