「人生一度切り」との思いから、自分を鼓舞するため、イベントや講習会に参加するも、緊張と不安から毎回逃げ出したい衝動にかられ、芯から楽しめないことに悩む30代女性の投稿がありました。
この女性は、「人はいつ死ぬかわからない」との思いから、やらないで後悔するより、何でもやって満足したいとの思いから、新たなチャレンジを繰り返していますが、その都度、嫌な思いをして挫折するようです。何もしないのは、「つまらない人生」と自問自答しつつ釈然としないようです。
「一度しかない人生、やりたいことはやった方がいい」との思いはとてもいい発想だと思います。一方において、「やらなければ後悔する」「やらないと損をする」という考えは、強迫観念にも似た状況で、本末転倒に陥っているようです。
挑戦は、優越感を得るためでも、回数をこなすためでもありません。挑戦とは、できない自分を受け入れ、そこから何を学び、どう自分を再構築するかにあります。「やる」か「やらないか」では無く、自分は「「何ができないのか」「何を知らないのか」を学ぶ機会なのです。
人より劣ることを知り、自分の不甲斐なさを認めることで、成長の階段が開かれるのです。また、嫌な思いというのは、大変ありがたい状況です。チャレンジは自分を客観的に知る機会であり、知らないことや、出来ないことを再構築するための、再出発のチャンスなのです。
「人生一度きり」という執着を一旦解き放す努力をしてみましょう。世の中には新たなチャレンジを繰り返すことで、満足している人が多くいますが、チャレンジそのものに優越感を感じるのではなく、劣等感を克服することがチャレンジの本質なのです。
そのために、Plan（計画）、Do（実行）、Check（評価）、Action（改善）の4段階で自分の思いを叶え見て下さい。チャレンジの成果は、ひとつのことをやり続けた先に見えるもののように思います。生まずたゆまず探求し続けることが、チャレンジの本質ではないでしょうか。
さらに、人生は一度切りと言いながらも、一つの魂は永遠に存在するという考えもあります。もし、そうであるならば、今まで蓄積した経験や知恵があるはずです。それはいったい何なのか、振り返る努力が必要です。今まで自分は何を目的に生きてきたのか。自分の親もまた何を目的に生きてきたのか。自分は何を克服しようと思って生きてきたのか。様々にある悩みこそ、自分を見つめ直す最大のチャレンジの時のように思います。
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