職場で同僚が仕事中に机の下でスマホを触っている姿を目にすると、苛立ちや落胆を覚えることがあります。LINEやインスタを見ている様子や、休憩時間に音を立ててお菓子を食べる無神経な行動に、モラルの低下を嘆きたくなるのは自然な感情です。
しかし、ここで視点を少し変えてみましょう。同僚が仕事をサボれてしまうということは、裏を返せば会社がその状態を許してしまう仕組みになっているということです。多くの企業では、人員をぎりぎりまで削減し、業務量を最大限に設定して日々の成果を厳しく管理しています。
そのため、ほとんどの従業員は日々のノルマに追われ、必死に働かざるを得ません。一方で、あなたの職場では多少のサボりがあっても仕事が回る状態であり、それは経営環境が比較的安定している証拠ともいえます。
つまり、同僚がスマホを使うことをただ責めるよりも、その状況が今後も続くとは限らないという現実に目を向けることが大切です。もし会社が合併や経営方針の転換で厳しい管理体制に変わったとき、環境のせいにせずに乗り越えられるでしょうか。
大切なのは、同僚を変えることでも、職場に嘆き続けることでもなく、自分自身がどこでも通用する力を磨くことです。スマホをしている同僚を見て苛立つ時間があるなら、今の職場で働けることへの感謝、給与を得られることへの感謝、家族や仲間、健康でいられることへの感謝、この「感謝」を心に刻み、それを原動力として新たなチャレンジやスキルアップに向けて動き出しましょう。
職場で一番大切なのは、同僚を見張ることではなく、自分を成長させることです。周りがどうであれ、最後に自分を救うのは自分自身なのです。
読売新聞［人生案内］仕事中スマホ同僚に落胆 2025年8月から参照
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