義母が「カギ」をかけ忘れないための衝撃の行動2023

40代の自分へ!献血ルームでの体験 注射恐怖症が見つけた心の安らぎ

40代の自分へ!

初めて献血に行ったのは40代中頃、有楽町の交通会館6階の献血ルームでした。虫と注射が人生で一番嫌いな私が、よく行ったものだと我ながら感心します。毎回、覚悟を決めて決死の思いで献血ルームに臨んでいましたが、今年で30回を達成したので、節目として卒業しようと思っていました。しかしその矢先、「コロナ禍でAB型が不足!」との葉書が続けて送られてきました。

65歳になっても、毎回注射の恐怖で顔が紅潮し、額に汗をかきます。まさに交感神経興奮によるアドレナリン放出のせいです。献血ルームでは、強張った身体に、額に汗をかく、65歳を気遣いながらも、「何回も来て頂いているのに…」と不思議そうに見つめられます。そんな思いをしてまで、なぜ65歳が献血に行くのか?

偶然にも、NHKで「私が献血ルームに来た理由」の特集番組がありました。以下が様々な思いで献血ルームを訪れる人間模様に心が和む内容です。

・59回目で、人のためと趣味で回数を伸ばすことが趣味の男性

・募金や寄付よりも、血液は使われる目的が明確だから

・珍しい血液型のため、何かの時に自分のためにも役立てたい

・新任の看護師で、採血する看護師の所作を勉強するために

・40年行き続ける献血ルームが、無になれる空間でホッとする時間だから

・近くにあったから来てみたが、ヘモグロビン値が低く献血できなかった

・仕事に自信が無くなり求職中、体調管理の確認も兼ねて献血に来た

・40年間で115回してきたが69歳で終わる寂しさを新たな趣味を見つけて克服したい

・血液検査の数値を月1回連続して見続けることで健康管理ができる

・父が手術で輸血、定期的に献血していた父のことを知り、自分も見習うことにした

・毎年の誕生日の記念に献血、介護に従事してからも健康に感謝するため

・両親が介護施設に入所、電車を見下ろすことが出来る献血ルームで心を癒す

・部活が無くなり時間があったので初めて献血に来た。すごく緊張した。

・離婚を機に、何か人の役に立つことをしたいと思って来た

『自分の血を売って生計を立てる「売血」が増加、アメリカの貧困層の現実』カラパイア2019年12月21日の記事によると、アメリカでは今もなお「売血」で生計を立てている貧困層が多いようです。売血が認められているアメリカでは、その大部分が血漿製剤として輸出され、とうもろこしや大豆以上の輸出量があるようです。

体重50kg以上であれば週2回の献血が可能で、1回に30ドル~50ドルのお金になり、週に100ドルの収入を得て、生計を維持している実態があるようです。献血ドナーは、血中のタンパク質減少、感染症や肝臓・腎臓障害のリスクが高く、倦怠感、脱水症状、無気力、認知機能障害を抱え、境界線貧血を患っているようです。

因みに、日本では全血製剤の輸入はありませんが、血漿分画製剤の輸入はあります。献血ルームには、アイスクリーム、お菓子、暖かいお茶やコーヒー、冷たいジュースなど全て無料で設置されています。献血回数やイベント、誕生日月に記念品を貰うことがありますが、当然ながらお金は一切貰うことはありません。

阪南大学の2019年8月19日の第15回「献血はなぜ無償なのだろうか?」の記事によると、日本では1960年代までは「売血」の仕組みがありました。当時の金額は400ccで1,200円位だったようで、高卒国家公務員一般職の初任給14,000円だったため、かなり高額だったようです。

そのため、傷害や暴行事件に関わっていた10代の子供たちが、お金が無くなると売血を繰り返す社会背景がありました。また、労働者が生活費のために売血していた実態もあります。その後、安全性や道徳的観点から無償に代わり、ボランティアに依存することになりました。売血を容認すると、献血への社会的義務感が失われ、血液を商品化すると、献血に対する道徳的責任が感じ難くなるようです。無償だからこそ、ボランティア精神で献血の気持ちが湧いてくるが、有料だとお金が必要な人がやるもの、という意識が出てくるようです。

何回か献血に行っている間に、血を抜くことで身体が楽になった印象があり、いつしか注射を打つ恐怖感を健康のバロメーターにしていました。65年間で入院したのは盲腸と尿管結石でしたが、特に尿管結石は激痛で意識が混濁し注射の恐怖どころではありませんでした。1年に1回の人間ドックでも注射の恐怖がありますが、全身検査のためやむを得ません。幸いにも健康だからこそ、注射の痛みに恐怖を感じるのだと理解しています。

人間ドック以外で身体に針を刺すのは献血だけなので、健康な身体を維持できていることで、献血で社会貢献できることは有難いことと思っています。そのために、痛みに接することが自分の健康状態を監視する一つの方法だと考えています。

一方、献血の前に20以上の質問に答えるのも面倒ですが、問診のあと、両腕を看護師に差し出し、どちらの腕から400mlを抜くか、太い血管はどちらかと値踏みされ、間に合わない腕から1回目の採決が始まります。ここまで神経質になっているのは私だけでしょうか。人口減少と高齢化社会到来で血液の安定供給を目的に、献血もマイナンバーで一元管理し、「おもてなし」や「サービス」が無料という概念を変えてもいいかもしれません。

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