「今日、何が食べたい?」と妻が聞く
「お寿司、焼きそば、ラーメン、カレー、お好み焼き」と続ける、
妻は、「えぇーー」と不満そうな空気感
「だったら、聞かなきゃいいのに」と、つぶやくこと自体が面倒になってきた。
食べることに、執着が無くなてきたせいも、あるかも知れないが、
65歳を過ぎてから「色とりどりの食事」から、「必要な栄養素」に変わってきている。
妻は、毎食献身的に料理を作ってくれる。
食に関して人一倍熱心である。
そのお陰で、私も92歳の義母も病気知らずだ。
常に栄養のバランスを考え、食事を作っている妻の労力は計り知れない。
それだけに、食事以外の分野、ケーキなどは一切作らない。
子供が小さいころ、お菓子やケーキをよく作っていたが、
高齢者3人の生活になってから特に無くなった気がする。
そんな折、2年ほど前、妻が家事の分担を提案してきた。
親友の家では、毎朝、夫婦それぞれが食事を作って食べているそうだ。
家でもそれをやってはどうかと提案してきた。
一瞬、「えぇ~~!」と思った。
部屋も台所も浴室もトイレも、家の隅々まで小まめに綺麗にしているのに?
という思いがあったが、これも神のおぼしめしかと考え、直ぐに了承した。
ちなみに、キリスト教系信者ではない。れっきとした仏教徒である。
まぁーどうでもいいことだが、出来ないのか?と言われているようで、
何でも出来ると思っている自分には、「出来ない!」とは言えない、
変なプライドが、思わず分かったと即決することになった。
クロックムッシュを皮切りに、エッグベネディクト、オレンジ風味のパンペルデュ、
何を食べたいか?何を作るか?レシピを検索し続ける間に楽しくなってきた。
ブルーチーズのいちじくデザート、焼き桃、小豆サンド、スクランブルエッグ、
クロワッサンを使ったクロックケーキ、バナナケーキ、バニラパンケーキ、
かぼちゃケーキ、梨のキャラメリゼパウンドケーキ、かぼちゃプリンケーキ、
プヂンケーキ、パイナップルケーキ、梨のコンポート・ケーキ、
ベイクドチーズケーキ、フォンダンショコラ、カスタードクリームなど、
次第に、出来ない料理はないと思うようになっていった。
妻からすると、「そんなんことしなくても!」とよく言う。
言われるのが嫌で、妻が風呂に入っている間にオーブンに入れ完了させる。
とは言え、全て三国シェフのYouTubeを見ながらの作業だ。
火の強さ、火入れの時間など、全てを一言一句漏らさず聞き取りワードに記録、
料理を作る寸前にメモ用紙に、「材料」と「手順」を書き映し、
それを見ながら、全ての食材を小鉢にそろえ一機に料理を始める。
コメント