人の幸せを素直に喜べない――そんな自分に苦しむ40代女性の相談は、読売新聞の人生案内でも多くの反響を呼びました。「また結婚の話？」「出産報告に胸がざわつく」──心の奥でそうつぶやいてしまう自分を責め、いじけてしまう日々。母子家庭で育ち、再婚した母の新しい家族にも馴染めず、誰にも寄りかかれない孤独の中で働き続ける毎日。そんな状況なら、心が荒れてしまうのは当然です。あなたは弱いのではなく、ずっと“ひとりで戦ってきた”だけなのです。
人は、満たされていない部分があると、他人の幸せがまぶしく見えます。乾いた土に雨がしみ込むように、自分の心が求めているものが外の世界で輝いて見えるのです。しかし、雨を待つだけでは大地は変わりません。小さな種を自ら植えることで、初めて芽が出ます。人生も同じで、行動が環境を変え、心の景色を変えていきます。
出会いサイトや新しい人間関係に一歩踏み出すのも一つの方法です。世界は思っているよりずっと広く、価値観も生き方も千差万別。自分の人生の幅を広げてくれる“別の風”が吹くかもしれません。
そして、もう一つ大事なことは「母に聞く」という選択です。母はあなたと同じように、人生の途中で孤独を味わい、新たな世界へ踏み出した経験を持つ“先に歩いた先輩”です。なぜ再婚を選び、どんな不安があり、どう乗り越えたのか――その話はあなたの心の羅針盤になるかもしれません。「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」。人生を変えるヒントは、意外と一番近くにあります。
あなたはすでに、相談という勇気ある行動を起こしました。その一歩は、暗いトンネルの向こうにある光へ向かう“最初の種まき”です。どうか自分を信じて次の一歩を踏み出して下さい。あなたの人生は、まだこれから何度でも咲き直すことができます。
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