人生における最初の大きな投資であった土地購入は、私にとって多くの教訓をもたらしました。
40年以上前、私は上司の勧めに従い、将来のためにと100坪の土地を購入しました。
当時の私は入社早々で、新たな生活が始まったばかりでした。
土地を買った富山県では持ち家率が高く、若いころから土地を購入することが一般的でした。
そんな中私もまたその波に乗り、二人の同僚と共に400坪の土地を3等分して購入することにしました。
しかし、この土地は駅から遠く、公共交通機関もなく、スーパーや公園もない、宅地としては理想的とは言えない場所でした。購入後、私は数年でこの土地を売却し、ローンを完済しましたが、この経験を通じて多くのことを学びました。
まず、土地購入を決断する際には、将来の生活や資産形成にどのような影響を及ぼすかを十分に考慮する必要があります。当初、私は「家を建てる土地を早めに準備した方が良い」という言葉に動かされましたが、父親から「家を建てる土地はすでに用意してある」と聞かされ、若気の至りから自分自身での土地購入を決意しました。親心で頭金を援助してくれたものの、入社早々に借金を抱えた生活は厳しく、月々の返済が生活に大きな負担となりました。
返済が始まると、娯楽や教育、将来のビジョンにまで影響が及び、生活全体が制限されることを痛感しました。固定資産税や除草剤費用などのランニングコストもかかり、土地を所有することの経済的な負担は想像以上でした。当時はバブル絶頂期で、義母の土地に家を建てるために購入した土地を売却し、その資金で無借金で家を建てることができましたが、これがなければ、長期ローンの重圧から解放されることはなかったでしょう。
特に高金利時代においては、25年間もローンを払い続けると、税金や諸費用を含めて借入額の3倍以上を支払うことになりかねませんでした。もし当時、会社が倒産していたり、病気になっていたりしたら、返済はさらに困難だったでしょう。幸運にも私はそのような事態を避けることができましたが、不動産投資のリスクを強く感じました。
土地や不動産は、住むためのものであり、素人が投資物件として手を出すのは非常に危険です。
私は自らの経験を通じて、不動産投資の難しさとリスクの大きさを実感しました。
長期ローンでの不動産投資は、しっかりとした計画とリスク管理が不可欠であり、無知のまま手を出すべきではありません。
この経験から得た教訓は、若い世代にとって重要なメッセージです。
土地や不動産の購入は、慎重に検討し、将来の生活にどのような影響を及ぼすかを十分に考えるべきです。私のような苦労を避け、安定した生活を築くためには、経済的な負担を軽減するための計画性と知識が必要です。
人生における大きな決断は、感情や一時の流行に流されず、冷静に判断することが大切です。
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