費用は全て自前、だからこそ、「価格以上の満足な宿」だけを
選りすぐってご紹介したいと思います。
インターネットを使うとありとあらゆる出来事が瞬時にわかってしまう時代。ドラえもんのように、どこでもドアを開ければすぐに別世界が広がります。
『20代の若者は70代のお年寄りよりも外出をせず、22.5%が「外出しないでいいならなるべく家にいたい」35%が「一日中ずっと家の中で過ごせるほうだ」』
ジェイアール東日本企画の「Move実態調査2017」レポートからもその一面を垣間見る思います。
(2017年10月24日日経ビジネスオンラインより)
行かなくてもわかっている! 動画で見たから知っている!と
思っている人に・・・「おぉぉ~!!」と
思わず声を発する現実の世界を案内したいと思います。
人ひとりには約60兆個の細胞があると言いますが、一個の単細胞な人間に収まらないよう、未知の世界に、震えるような旅に出ることをお勧めします!!
今回の「価格以上の満足な宿」は、後生掛温泉(ごしょうがけ おんせん)です。
岩手県と秋田県の県境にある八幡平山頂西側にある八幡平アスピーテライン沿いにある秘湯の一軒宿です。
奥深い山奥の宿ですが、通年営業をしており冬の間も行くことができます。
但し、公共交通機関が冬期間閉鎖の為、あらゆる手段を駆使して行かなければなりません。だからこそ、冬の期間は醍醐味があり絶好の秘湯の宿と言えるでしょう。
除雪が行き届いており後輪駆動の車でも大丈夫でしたが、スコップと牽引ロープがあると安心ですよ。
後生掛温泉は、単純硫黄泉でph3.2の酸性泉です。毎分150L/minの湧出量があり、高温のため加水しています。木箱から首だけを出す「箱蒸し風呂」や、「火山風呂」、「泥風呂」、「サウナ風呂」、「打たせ湯」、「露天風呂」など様々なスタイルの温泉が湯煙に包まれています。
客室は清潔で明るくウオシュレットも完備しており、和洋室など小人数から大家族まで快適に過ごすことができます。
中でも、温泉宿には珍しく、洋室のシングルルームがあり一人旅でも安心して泊まれる宿です。
また、湯治部にはオンドル専用の個室もあり、客の好みに応じてさまざまに対応してくれる宿だと思います。
宿の駐車場から階段を上がると直ぐに、泥を吹き上げる墳気口や泥火山などが観察できる「後生掛園地」があります。秋田焼山の登山口にもなっており、後生掛温泉自然研究路の遊歩道では、あちこちで蒸気が噴出しており、灰色の火山灰の泥からボコ、ボコと泡が湧き上がる様子を間地かに見ることができます。
秋田焼山(あきた やけやま)は、標高1366mで山頂火口や山麓東側には後生掛温泉、西側には玉川温泉があります。2018年1月現在秋田焼山は気象庁の噴火警戒レベルは「レベル1」ですが、活火山のため常時観測している火山です。そんな山の一角にあるのが後生掛温泉の宿です。
源泉温度は、85℃で、「馬で来て下駄で帰る後生掛」と謳われた、昔から湯治で有名な温泉宿です。
平成30年1月4から4月26日まで2泊3日4食付きで一人16,000円(1泊8,000円)のプランがあります。
3泊以上すると1泊目から1泊7,000円に料金設定が変更になり、充実した施設と設備の湯治宿としては打ってつけのプランだと思います。
別のプランもあり後生掛温泉旅館部0186-31-2221に問合せてみてはいかがでしょうか!
期待を裏切らない感動が待っていると思いますよ!
車で行くには、
❶東北自動車道鹿角八幡平ICから国道341号線~八幡平アスピーテラインを経由(所要時間:約40分)
❷東北自動車道松尾八幡平ICから八幡平アスピーテラインを経由(所要時間:約60分)
❸田沢湖湖畔より、国道341号線~アスピーテライン経由(所要時間:約90分)
但し11月上旬~4月下旬までは、八幡平頂上側アスピーテライン及び国道341号線(田沢湖方面)が終日通行止めです。冬季は、国道341号鹿角方面、東北自動車「鹿角八幡平IC」方面からのみの通行です。
バスで行くには、
行き:田沢湖駅前9:30→後生掛温泉11:20、田沢湖駅前12:15→後生掛温泉14:05
帰り:後生掛温泉13:44→田沢湖駅前15:34、後生掛温泉15:29→田沢湖駅前17:19
但し:土日・祝日および4/29~5/7、8/11~8/15、9/16~10/22の期間運行。路線バスは冬期運休。
問合せ:秋北バス花輪営業所(0186-23-2183)/羽後交通田沢湖営業所(0187-43-1511)
冬期間のみ、宿泊者は旅館へ事前予約(1日1便)、JR花輪線鹿角花輪駅から送迎バスが運行します。確認をお願いします。
インターネットの社会が基盤になっても、外出しないで済む社会にはなって欲しくないですね。
労働、教育、消費、医療、娯楽あらゆる領域で、動かずとも事足りる社会が来るとの意見もありますが、「動と静」「緊張と弛緩」のように、より多くの経験を積むことが偏りのないバランスのとれた生き方が実践できるように思います。今回ご紹介した温泉宿はそんな貴方の心と体のバランスを調整してくれる宿の一つだと確信します。ぜひ訪ねてみて下さい。思わぬ感動が待っています!!
■あとがき:
「低料金なのに価格以上の満足な宿」を書こうと思った動機です。私は、東日本大震災が起きた時、仙台で勤務していました。
1000年に一度の大地震、最も大きな被害をもたらしたのは「津波」でした。幸い、仙台市内では、家財が壊れただけで家族共に無事でした。ただ、電気が止まり、ガスが止まり、水が出ない生活は初めての経験でした。
時間が経つにつれ、お湯に浸かりたいと思いました。そんな折、東北各地の旅館で、被災者を受け入れると宿泊料を補助するという復興支援制度ができました。
お陰で、方々の温泉宿を毎週のごとく巡り、源泉かけ流しの加水加温なしのパワーを知ることになりました。
それまで、温泉は豪華な建物に、豪華な食事、着物を着た仲居さんから走り回る娯楽リゾート地でした。
源泉かけ流しの加水加温無しだからこそ、24時間いつでも入浴でき、低料金なのにリッツカールトンのクレドにも勝る宿があることに驚きました。
当時、金曜日の晩から泊まって月曜日の朝、温泉宿から出勤することもありました。温泉の素晴らしさもさることながら、こんなにも「お金と時間」を効果的に使えることに感謝でした。
一人でも多くの人に、効果的な「お金と時間」を経験して貰いたいと思いこの記事を書くことにしました。
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