料理を始めたのは、節約と暇つぶしを目的としていました。家計の節約と共に、料理のスキルを上げることで生活の質を向上させることを期待していました。しかし、始める前に用意周到に準備したにもかかわらず、実際に取り組むと身体への負担が思いのほか大きく、途中で断念せざるを得なくなりました。
料理を始めてから30日が経過した頃、右大腿から腰部、そしてそけい部及び恥骨周辺にかけて強烈な神経痛としびれ、さらには神経麻痺が発症しました。この痛みのために立ち続けることができなくなり、日常生活に大きな支障をきたしました。整形外科でレントゲンを撮影し、プレガバリンとノイロトロピンを2週間分処方されましたが、全く効果は見られませんでした。
2日後、消化器内科を受診しましたが、下腹部の触診でも原因は見つからず、処方されたトラマドールを服用すると、嘘のように痛みが和らぎました。しかし、循環器内科での診察でも原因は判明しませんでした。それから一ヵ月後、人間ドックでのエコー検査でも原因は不明のままでした。
その後、鍼灸院で経絡(けいらく)の施術を受けることにしました。施術を受けるごとに痛みは徐々に緩和していきましたが、痛みへの恐怖感は依然として残っていました。この痛みの原因を自然治癒に期待しつつ、普段の生活との相違点を探ることにしました。
私が気付いたのは、台所に長時間立ち続けたことが痛みの原因である可能性が高いということでした。特に前かがみの姿勢で右足に重心をかけて立っていることが多かったのです。振り返ってみると、今までの人生でこれほど長時間前かがみで立ち続けたことはありませんでした。
普段からプランク、クランチ、スクワットなどでインナーマッスルを鍛えていましたが、大腿部を持ち上げる股関節周辺のインナーマッスルである大腰筋、小腰筋、腸骨筋を意識的に鍛えたことはありませんでした。今回の痛みの原因は、腸骨筋に過度の負担をかけたことによるものではないかと考えました。
YouTubeから腸腰筋(ちょうようきん)のトレーニングを実践すると、2日後には鼠径部の腫れとしびれが徐々に引いていくのを感じました。医者通いは確かに暇つぶしにはなりましたが、節約とは真逆の結果となりました。
骨盤の腸骨から大腰筋と、恥骨から大腿骨へ繋がる腸腰筋に前かがみの状態が続くことで足腰に過度の負担をかけていたようです。1日6時間の台所仕事は、想像以上に重労働だったことが分かりました。
私にとって、妻に「今日、何が食べたい?」と聞かれたときに、「今日のメニュー表」から選べるようにするのが理想です。そのためには、誰でもいつでも料理ができるような環境を整えたいと思っています。旬の食材やセール品を安く手に入れる機会があれば、それを活用して和洋中の料理を楽しむことができるようにしたいのです。
病気が回復したら、100種類のレシピを目指して再チャレンジするつもりです。誰でもいつでも料理ができる環境が整えば、食生活がより豊かになると信じています。これからも家族のために、そして自分自身の健康のために、料理を楽しみ続けたいと思います。
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