義母は朝5時、2階のキッチンに上がりお湯を沸かし、
朝食をとってから、自分の部屋に戻るのが1日の日課だ。
ところが、今日はいつもと何かが違った。
義母が沸かしたお湯で、コーヒーを入れ朝食を作るのが私の日課だ。
68歳の妻と妻の母92歳、それに私67歳の3人の1日の始まり。
パンをトースターに入れ、三国シェフのYouTubeを見ながら、
スクランブルエッグを作る。
スクランブルエッグが出来上がるころ、パンの香ばしい匂いがしてきた。
が、同時に、プラスチックの焦げた匂いもかすかに感じた。
トースターの配線が焼けたのかと一瞬焦ったがどうも無かった。
ドリッパーにコーヒーを入れ、
お湯を注ごうと、ポットを手に取った時に分かった。
ポットの底が黒く焼け焦げていた。
プラスチックの焦げた匂いはその為だった。
いつもなら、IHヒーターに、赤いヤカンを載せてお湯を沸かすはずが、
義母は、この日に限って、保温ポットをIHヒーターにのせたようだった。
ヤカンでお湯を沸かすと、5分程で沸騰するが、
ポットをIHに置いてから、何分で気付いたのか?
気付いたとき、ポットはどういう状態だったのか?
お湯を沸かす前、ヤカンに水は入れていたのか?
それとも、ポットに水を入れ、お湯を沸かそうとしたの?
すでにどうでもいいことだったが、違った意味で興味が沸く。
今後の再発防止のためにも、原因を探り将来に備えようと思ったが、
幸いにも火傷も無く、着衣着火も無く、家も燃えることも無かった
全てが無事だったことが、何よりだと思い詮索することを止めた。
それにしても、オール電化で良かった!と痛感した😅
2009年オール電化にしてから、初めての奇怪な出来事だった。
妻は、「認知症が、始まったかも・・・」
私も、「確かに、そうかも・・・」
本人に、「間違った理由を聞くのを止めよう」と妻と合意した。
「焦げたのがポットだけで、あとは何も焦げなかったから・・・」
本人に聞いても、ポット事件を忘れている気がした。
都合が悪いことは、記憶から遠ざかる傾向があるからだ。
いま最も大切なことは、同じ間違いをしないか見極めることだと思った。
幸い1ヶ月経っても、1年経っても同じことは起きていない。
幻の出来事のように思うが、ポットは焦げたままだ。
そもそも、危険なことで無い限り、追及しても意味がない。
深層が分かったとしても「ただ見守ることが必要だ」。
私も妻も、異変に気付いたら、その原因追及より
いつ? どこで? 何が起きたか?を記録することが使命だと思った。
もしも医師の診察を受けるときがあれば、重要な診断材料になる。
義母も異変に気付いたから、ポットが焦げただけだった。
日々の行動を見守り続けることが何より大事だと思った。
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