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デンタルフロス(フロス)とは!
歯ブラシや歯間ブラシでは届かない歯と歯の間、
歯の側面、歯と歯ぐきに付着した歯垢(プラーク)を
取り除く目的で使用する糸状の科学繊維のことです。
フロスで、歯間の歯垢を取り除くことをフロッシングと言いますが、
個人的には、半世紀にわたって虫歯や歯周病を予防できたことから、
「予防のための最強のツール」だと感謝しています!
フロッシングが最も効果的なステージ
個人的には、歯と歯肉の境目で起きた炎症の初期症状を、
修復する段階までが、フロスの能力を発揮できるステージだと思います。
虫歯や歯周病を予防するためのフロスは、
初期の歯肉炎であれば、
フロッシングで改善することは十分に出来ると思います。
但し、歯肉炎と言えども、医師の診断を仰ぐ手間とお金を惜しんでは、
かえって高くつく可能性があるので要注意です!
健康のバロメーターでもある歯ぐきは、
淡い綺麗なピンク色をしていますが、
口の中のネバネバ感、口臭、歯ぐきのブヨブヨ感、
むず痒さ感、腫れ、出血、痛みなどがある場合は、
予防歯科の専門医において、歯の検査を行ってから、
治療の必要があるかどうか?
何をどこまで治療が必要か?
医師に確認してから、フロスケアを行う大事な一歩です。
歯科治療が本当に必要な段階なのか?
フロッシングで症状を改善できる段階なのか?
問診、だ液検査は、口腔内写真、エックス線検査、
プロービング検査、動揺度検査などの検査結果から、
フロッシングが適しているかどうかの判断が必要です。
些細な症状を見逃さず、早期発見・早期治療が、
歯を残すか、捨てるか、の分かれ目になります。
フロス(フロアフロスの場合)の8つのいい点
➀歯と歯ぐきの境目(歯肉縁)より下の部分の歯肉縁下(しにくえんか)に、
フロスをいれても痛くないので、歯垢を削ぎ取ることができる。
②384本の繊維からできているフロスが、歯肉縁上の歯垢も完璧に削ぎ取る。
③フロスを指に巻いても、握っても、手触りがよく滑りにくい。
④フロスが歯の丸みに沿って、舐めるように滑らせることが出来る。
⑤水で洗い流しながら使っても、滑り具合や吸着性は変わらない。
⑥フロスを二重にして使うと、歯垢を削ぎ取る効果が高くなる。
⑦45mと250mの携帯用と自宅用の2種類の長さがあり便利。
⑧費用対効果が高い。
フロスの悪い点
➀イラストで使い方をみても理解しにくい。
②口の奥に指を入れることが出来ない。
③以前使ったときの使い勝手から苦手意識がある。
④フロスの認知度がなく信頼度が低い。
デンタルフロスの歴史
デンタルフロスを最初に発明したのは、
1815年アメリカの歯科医師レヴィ・スピア・パームリーでした。
レヴィ・スピア・パームリーは、
「歯と歯の間をフロッシングすることは、
世界中のどんな歯ブラシや歯磨き粉より疾患の予防につながる。」
と言っていますが、当時はまだ、シルクの糸で作られたフロスは、
貴重品で高価だった為、一部の人にのみ心酔されていたようです。
200年前も今もフロスの信頼度は高かったようです。
1947年(昭和22年)アメリカの病理学者チャールズ・キャセディー・バスは、
シルク糸らナイロン製のフロスを発明し、漸く広く一般に普及しました
チャールズ・キャセディー・バスは、
「予防・口腔内のコントロールのためには、
歯ブラシとフロスですべての歯の表面からプラークを除去する必要がある。
フロスが基本的な道具であり、歯ブラシはそれに付随するものである。」
と言っていますが、発明者自身が歯科医の指示通り、
歯磨きしていたにも関わらず、歯周病で苦しんだことが、
チャールズ・キャセディー・バスの学者魂を掻き立てたようですね!
口の中を綺麗にする手段として、
いつでも、どこでも、手軽に使える「フロス」は、
知っている人は得をし、
知らない人は損をしていることを知らない、
悲し物語りの一片かも知れませんね。
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