義母が「お金がない」と頻繁に口にすることに、嫌悪感を抱くという30代女性の相談を読みました。しかしながら、まず嫌悪感を解消することよりも、義母の金銭状況をしっかりと把握することが先決だと思います。義父が亡くなった後の義母の生活や老後資金の状況を確認することは、事あるごとに「お金がない」と言う義母の真意と、これからの支援の方向性を決めるために必要不可欠なことです。
特に、人生100年時代を見据え、義母の資産や生活資金について、子供が理解しておくことは、老後の生活に向けた準備として、3人の子供たちにとっても重要なテーマの一つになると思います。
嫁として、義母に直接金銭的な質問をするのは難しいですが、夫が母親の生活状況を心配して確認することはごく当たり前のことです。義母が今後とも一人暮らしを続けるのであれば、住まいのリフォームや、病気やケガに備えた資金が必要になる可能性があります。
また、将来の介護や療養のため、老人ホームへの移住も視野に入れる必要があります。一方で、「お金がない」という義母の言葉には、必ずしも金銭的に困窮しているだけでなく、過去の苦労や努力が報われていないと感じるトラウマが、心の叫びとして表現されている可能性があります。
従ってお金に強欲ということではなく、むしろ自分が一生懸命にやりくりしていることを、理解してほしいという思いが常態化しているのかも知れません。
義母が言う「お金がない」という言葉を、単なる不快感として受け取るのではなく、その背景にある感情や心の声に耳を傾けることが重要です。そして、義母との関係を深めるためには、老後の生活や将来について真剣に話し合うことが必要です。
義母に対して、これから、どのような生活を送りたいのか、何を楽しみに生きていきたいのか、といった問いかけをすることが、義母の心の奥底に潜む悩みを引き出すことに繫がると思います。義母の考え方を知ることは、将来の自分たちの生き方の参考にもなるかも知れません。
義母の金銭的な問題を解決するためには、思いやりと労わりが必要です。夫と話し合い義母が安心して暮らせる環境を整えるために、どのような支援ができるかを考える機会にして欲しいと思います。他人には言えないことも、親子だからこそ解決できることがたくさんあります。一人の人間として、心を開いて向き合うことが、義母にとって安心感と幸福感を強くするきっかけになると思います。
コメント