お義母さん!カギをかけて出て行って下さいねぇー!2022

玄関の内側でカギをかけて外に・・・

「出かけるとき、カギをかけて出て行って下さいねぇー!」

ドスン ドスンと玄関の方から鈍い音が聞こえてきた。

何の音だろうと、二階から急いで玄関に降りて行った。

デッドボルトが出た状態でドアを閉めたときの音だった。

 

玄関ドアの内側でカギをかけ玄関の外からドアを閉めたことが原因でした。

デッドボルトが出た状態で、デッドボルトがドアのサッシにぶつかる音でした。

「お母さん カギ開ける(解錠)ので外からカギ閉めて下さいねぇー!」

デッドボルトを中に収納(解錠)し、穏やかにゆっくりと声をかけた。

義母はドアの外でヘルパーに付き添われ、カバンからカギを取り出し、

スマートコントロールキーをドアノブに近づけピッ!と鳴りドアはロックされた。

カギをかけなければ!という使命感が先行し、外に出る前に内側で先にカギをかけた

当然ながら、外からドアもカギも閉まるはずも無く、

何回もドアを閉めようとスライドしたが最後まで閉まらなかった。

デイサービスに迎えにきていたヘルパーさんと一緒に立ち尽くしていた。

カギかけの習慣が、カギの持ち忘れを防ぐ

3人家族が24時間一緒に生活しているせいか、

91歳の義母は、普段からカギをかける意識が薄いようだ。

とは言え、信頼できる67歳の義理の息子から、

「出かけるとき、カギをかけて出て行って下さいねぇー」と言われたら、

言われたことを実践しようと思って行動したものの、

靴を履いた瞬間、カギをかけることか頭に浮かんだようだ。

結果、内側でカギをかけ外に出ようとした。

妻は用事で外に出掛けていたので、サンドイッチを食べ終わった直後に、

「出かけるとき、カギをかけて出て行って下さいねぇー」と言った。

月曜日と金曜日はデイサービスに行く日だ。

義母は13時に迎えに来る車を毎回心待ちにしている。

今日もあと一時間ほどで向かえに来るタイミングだった。

新しい玄関ドアに慣れて貰うのにトレーニングが必要だと思っていた。

自分の心の中では、家を出るときはカギをかける

そうすれば、カギを忘れることは無い

との結論に至っていた。

高さ2.4メートル重く大きな1990年製の玄関ドアは開閉が困難だった。

数か月前、義母がカギを忘れ、家に入ることが出来ない事件があった。

義母の衰えを案じてきたが、近い将来の自分たちの姿でもあると思い、

一大決心で玄関ドアを変えようと思い、出来上がったばかりだった。

最新のドアには、妻にも多少のアレルギー反応がうかがえたが、

高齢者一族もいつかは慣れるだろうと楽観的に考えるしか無かった。

先ずは義母から「家を出るときカギをかけて出る」トレーニングの初日。

「カギをかける」義母の意欲は十分伝わった。

4回目のワクチン摂取に一緒に外出しトレーニングを続けたが又もや失敗だった。

前回、玄関の内側でカギを閉めてから外に出たが、

今回は、外に出てから玄関の内側に手を伸ばしカギを閉めドアをスライドした。

何が違い、何が正しいか説明し次の機会に期待をつなぐことにした。

カギが無くても施錠と解錠ができる

カギが無くても、家の出入りが出来る顔認証搭載の玄関ドアは、

先ず、顔のデータを認証システムに登録する必要があった。

3人の登録自体に問題は無かったが、義母だけセンサーが認証しなかった。

最初から、新規登録をやり直しても結果は同じだった。

顔認識センサーの中央に立つこと

一瞬の静止ができないこと。二つの要因が、

センサーが認識しない原因かも知れないと思ったが、

顔認証だけで出入りできるドアでも、非常用カギの携行が必須になる現実。

カギ無しでも出入りできる現実を、義母に理解して貰うのは不可能だと思って諦めた。

顔認証システムは、顔認証だけで施錠と解錠できる機能が特徴ではあるものの、

セキュリティ対策と安全性対策、非常用対策の観点から5段階モードを選択できる。

顔認証だけのモードは、カギの持ち忘れに不安のある義母には最適だと思ったが、

万が一の停電や、カギの故障でドアが開かない場合、非常用カギが必要になる。

非常カギの使い方、カギを紛失したときの非常対応など、困難だと感じた。

義母には、一つのことを一つ実践することが最善と考えた。

顔認証の登録を止め、スマートコントロールキーのみを理解して貰うことにした。

家を出るときはカギをかける。この一点を徹底しようと考えた。

先ずカギをかけて家をでる意識付けが最初のトレーニングだと思った。

パソコンも携帯もすでに指紋認証や顔認証でセキュリティ対策を行っているが、

10数年銀行のATMにおいて、指紋認証がよく不具合をおこした経験から、

今回、非接触型の顔認証システムがベストだと思った。

自分もいつかは義母と同じ老化により認証できないことがあるかも知れない。

今のうちに新しいことにチャレンジをしたいと思う。