義母が「カギ」をかけ忘れないための衝撃の行動2023

ゾロ・後発・ジェネリック・AG選ぶのは薬剤師

 

新薬メーカーの公認を受けて発売されるオーソライズド・ジェネリック(以下、AG)は、短期間に数量ベース60%のシェアを獲得する後発医療用医薬品(ジェネリック医薬品、以下:後発品)市場に大きな変化をもたらしています。どの後発品を選択するかは、薬の専門家である薬剤師の権限だからです。

 

AGは、新薬(以下、先発品と同意語)を開発した会社から、関連会社が製造販売の権利を買って販売する後発品をいいます。また、AGは、原料や添加物、製造方法が新薬と同じであり、特許権侵害の不安も無く、訴訟を受ける心配が無いことから、安心して販売でき、諸外国では特許切れ前から独占販売できる業態として定着しています。

 

AGは原薬、添加物、製法が新薬と同じため、品質と安全性に不安が無く、医療現場では、AGはAG以外の後発品より優れた印象が浸透しています。また、特許切れ前に発売される場合など、いち早く患者に投薬でき、患者の自己負担軽減や、医療費抑制にも大きく貢献しています。

但し、AGにはAGという後発品の分類があるわけではありません。

以下、厚生労働省所管の独立行政法人である医薬品医療機器総合機構:PMDAにおいてもオーソライズド・ジェネリックも後発品であることに変わりありません。

後発医療用医薬品(ジェネリック医薬品)とは、新有効成分や新しい効能・効果等を有することが臨床試験等により確認され承認された新薬(先発品とも呼ばれます)の特許が切れた後に、その新薬と同一の有効成分を同一量含み、同一投与経路の製剤であり、効能・効果、用法・用量も原則的に同一である医薬品で、生物学的同等性試験等にてその新薬と治療学的に同等であることが検証されているものです。」PMDAより抜粋。

医療現場では、AGも国が承認した後発品に変わりなく、どのメーカーの後発品も国の厳しい基準をクリアして承認されていることを承知しているものの・・・

もし、何かあったら・・?

添加剤の違いに不安があるとか・・・

原料の違いに不安があるとか・・・・

血中推移が違うから不安があるとか・・・

メーカーの供給に不安があるとか・・・・

漠然とした不安感をAGが払しょくしているようです。

 

AG は新薬メーカーにとっても、特許切れで喪失する売上と利益を最小限にとどめる営業戦略となるビジネスモデルです。

新薬メーカーは、開発費用を取り戻すため、20年強の特許期間中に独占販売が認められ売上と利益の確保に努めます。

独占期間中に得られた利益は新薬開発にも投資されます。特許が切れた新薬は、後発メーカーの販売攻勢にさらされますが、新薬を出し続けることで業績を回復してきましたが、画期的な新薬を出せない新薬メーカーは、20年前の新薬の売上と薬価を守るため、あの手この手で生き延びてきました。

 

諸外国では特許切れ商品は短期間で市場から排除されます。日本の医療現場においては、新薬メーカーの馴染みの営業担当者や、毎日出入りする医薬品卸の顔なじみの営業担当者が方途を尽くし、特許切れのクスリを死守してきました。

知的財産である特許は、守られる期間が過ぎれば、広く国民に開放されるものですが、クスリの場合は、安価で最高の医療を提供する国民皆保険制度の下、医療従事者も、患者も、その制度に頼り特許切れ商品を守り続けました。

 

ここにきて防戦一方の先発メーカーは、自ら販売する特許切れの新薬を、ライバル他社と連携し、売り上げを確保するAG戦略を強化してきました。

後発品80%の政府方針の追い風も受け大きく方針転換してきました。製薬会社2015年売上ランキング第4位の資本金500億円、従業員16,000人、売上1兆円規模の巨大企業も、子会社を使ってAGの事業展開を強化してきています。

 

AGは原薬や添加物、製造方法が先発品と同じ特質を、他の後発品と差別化していますが、AGもまた厚生労働省が認可した後発品と、効果効能に何ら違いは無く、あたかも二種類の後発品が存在するような風潮が医療現場にあるようです。

 

中央社会保険医療協議会が行った後発品の使用促進策に関する調査によれば、診療所医師の62.7%、病院医師の55.9%が、品質や安定供給、情報提供を含めて後発品に「不信感がある」と回答。患者の12.0%が「いくら安くなっても後発品を使用したくない」と答え、そのうち72.6%がその理由に「効き目や副作用に不安がある」を挙げています。

 

ゾロ、後発、ジェネリックと変遷するなかで、AGというプレミアムな存在が、医師、薬剤師の後発品への根強い不信感を払しょくし、ムダな医療費を下げ、国民皆保険制度の存続に貢献する切っ掛けになると期待しています。

 

AGの普及は、医薬品メーカーの企業戦略として、また後発品普及の政府目標達成に向け加速する一方、半世紀にわたってゾロ品、後発品を蔑視してきた医療現場は、ジェネリック、オーソライズド・ジェネリックへと変遷する中、薬剤師は化学者のプライドをかけ、同じ後発品の中からどの後発品を選択するかが問われています。薬の専門家として患者ファーストで後発品を選んで貰いたいと思います。

 

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