目次
- 妻を足腰のトレーニングのためトレッキングに連れ出しました
- 妻の膝の痛みは、心酔しきったMBTの長時間使用だった
- 2016年気休め程度に「ドクターマット」を購入しました
- ドクターマットは、台所のするツールでありオアシス
- 雪の大谷を最後に、再度、変形性膝関節症を発症させました
- パーソナルトレーニングに通い始め1年でMBTと同じ経過
- ひざ関節の専門医は、人工膝関節置換術と高位脛骨骨切り術を選択
- そもそも、変形性膝関節症とは・・・
- 高位脛骨骨切り術(こうい けいこつ こつきりじゅつ)とは
- 人工膝関節置換術は、スポーツ、正座をしない覚悟ができた最終段階
- 人工膝関節置換術と高位脛骨骨切り術の入院期間とリハビリ期間の違い
- 妻がもしも、人工膝関節置換術を行う場合の13の不安
- iPS細胞で脚光を浴びた再生医療の提案があった。
- 最後に、
妻を足腰のトレーニングのためトレッキングに連れ出しました

退職後、趣味と実益を兼ね、妻と一緒に全国の温泉地をめぐりながら、
隣接するゴルフ場でプレイして老後を過ごすのが夢でした。
そのために退職5年前から、足腰が弱い妻のトレーニングと思い、
秘湯をめぐりながら、宮城、岩手、秋田の三県にまたがる栗駒山を皮切りに、
秋田駒ケ岳、福島県の雄国沼、岩手県の八幡平、青森県の岩木山、宮城県の蔵王と、
東北の山々の高山植物を引き合いにトレッキングに連れ出していました。
妻の膝の痛みは、心酔しきったMBTの長時間使用だった
妻は元々足腰が弱いので、トレッキングを始める前に、
普段の生活の中で足腰を鍛える方法がないかを探していました。
仙台の街中を散歩しているとき、でこぼこで道でも姿勢を保って歩ける、
履くだけでバランスのいい歩き方を体得出来るシューズを見つけました。
弓のように反った不安定な靴底のウオーキングシューズは、
直進性が高く身体の姿勢を制御しながら、下半身を強化する構造でした。
そのMBTシューズは、真っ直ぐ立っているだけで足の筋力を必要としながらも、
一旦歩き出すと誰かに背中を押されているかのように前へ前へと歩ける靴でした。
初日、2日目ぐらいに筋肉痛がありましたが、購入時にあった説明通りでした。
筋肉痛があるときは、普通のスニーカーに履き替えましたが、MBTの地面を蹴って歩く力強さとスピードが無く、普通のシューズに物足りなさを感じていました。
履き続けることで、次第に足の筋力が強くなっていく実感がありました。
いつしか、夢のようなシューズの虜になり夫婦ともに何足も買い求めました。
まさに、生涯手放すことがないと思っていましたが、3年で脱ぎ捨てることになりました。
変形性膝関節症を発症しました。
何人もの医師の診断から、MBTシューズを長時間履き続けたことが、
膝の痛みを発症させた大きな原因だとわかりました。
MBTは私達には最高の友でしたが、妻のひざには耐えきれなかったようです。
2016年気休め程度に「ドクターマット」を購入しました

購入したドクターマットは、183cm×51cm×2cmのLサイズで重さ4,5kg厚み2cmです。
商品説明では、厚み2cmの高反発素材とありましたが、フカフカでぐにゃぐにゃを
想像していましたが、乗った途端に全身を包み込むような安心感がありました。
❶「ドクターマット」は、上半身の向きに対して下半身の向きが逆でも、
ねじれた状態を支えるような安定感があります。
❷また、「ドクターマット」は、自分の身体の重みを吸収し、
腰や膝への負担をやわらげ、立ち続ける不安を払拭したように思います。
❸そのため、妻も安心して台所仕事ができているように感じます。
今までのキッチンマットは、ポリエステルやポリプロピレン、アクリル素材でした。
洗える清潔感はありましたが、裏の滑り止めが直ぐにすり減ってしまいました。
今までのマットは、身体の動きと一緒によじれたり、ずれたりしていましたが、
ドクターマットにはその違和感がなく、生活の中の必需品になっています。
ドクターマットは、台所のするツールでありオアシス

普段、台所で何十リットルもの大量の水をこぼすことはないと思いますが、
万が一の雨漏りの場合など、水をトコトン吸収し乾かすのに一苦労です。経験上。
ドクターマットの汚れは、硬く絞った濡れ雑巾で拭くだけで十分に綺麗になります。
クッションの耐用年数は、2年程度のようですが、4年間使った実績から、
マットに「ゆるみ」「たるみ」などの問題は全く出ていません。
万が一、包丁やハサミを落とした場合など、マットに突きさすと破れてしまいそうですが、塩化ビニール樹脂の素材なので、ホームセンターの補修材で修復出来そうです。
たかがキッチンマット、されどキッチンマット。
このマットは、定年後の理想を追い求めた結果のツールでありオアシスとなりました。
雪の大谷を最後に、再度、変形性膝関節症を発症させました

妻の足腰を鍛えるためのトレッキングを始めて3年目、北陸富山に転勤になりました。
早速、4月15日立山黒部アルペンルートの開通と同時に、高さ20メートルに迫る
「雪の大谷」と絶景の雪山に出かけました。
標高2450mの源泉かけ流し加水加温なしの「みくりが池温泉」は、
雪に埋もれた山小屋ですが、まさに天上の秘湯でもあります。
妻は絶景の雪山を最後に、変形性膝関節症(へんけいせい しつかんせつしょう)と、
再度診断を受け安静療養を指示されました。
仙台にいた時から、変形性膝関節症の経過観察中でしたが、雪の上を踏みしめて歩くのはひざへのダメージが大きかったようです。
2年ほどかけようやく体調が戻りましたが、膝に抱えた爆弾に不安な日々が続きました。

パーソナルトレーニングに通い始め1年でMBTと同じ経過
退職し京都に戻ってから、出張によるパーソナルトレーナーのレッスンを受けましたが、体幹を鍛える地味なトレーニングは妻には合わなかったようです。
次に、エクササイズコーチというパーソナルトレーニングジムに1年半ほど通いました。
専属コーチが客ごとに設定したトレーニングマシンを使って、上半身と下半身それぞれに負荷をかけ20分間トレーニングするものです。
1年目は月6回コースでしたが、2年目からは月4回にペースダウンしました。
今考えれば、その時点が妻の身体にとって限界だったようです。
当初は、次第に筋力アップしていく身体に安心感と満足感がありましたが、
少しずつ、自分でも気づかない内に、何かしらの違和感が出てきていたようです。
MBTシューズのときと同じ経過を辿ったように思いました。
いよいよ、根本的な治療が必要と考え、ひざ関節専門医に数か月先の予約をいれました。
ひざ関節の専門医は、人工膝関節置換術と高位脛骨骨切り術を選択
レントゲン画像の診断からも、変形性膝関節症の根本的治療は、
人工膝関節置換術と高位脛骨骨切り術( こうい けいこつ こつきりじゅつ)が選択できると説明がありましたが、妻には高位脛骨骨切り術が最も適していると勧められました。
日本人にはもともとO脚の人が多く、膝の内側に荷重がかかってしまい、
関節の外側の変形に比べ、内側の変形がひどくなり痛みが出るようです。
普通に生活をしているだけで、内側にストレスがかかり、軟骨が徐々に変形し傷みを発症させます。そのため、60代から70代にかけて発症するようです。

そもそも、変形性膝関節症とは・・・
ひざの関節に衝撃が伝わることで、軟骨にひびが入ったり、すり減ったりして、痛みや炎症を引き起こす病気です。
加齢や太りすぎ、下肢の筋力低下がある場合、内反膝(O脚)・外反膝(X脚)がある場合、また、過度にひざに負担のかかる仕事や運動によって発症するようです。
高位脛骨骨切り術(こうい けいこつ こつきりじゅつ)とは
高位脛骨骨切り術は、膝関節の近くの脛骨を切って脚の形をできるだけ真っ直ぐに近づける手術です。O脚の人はX脚気味に矯正して真っ直ぐにすることで、体重が間接に均等にかかるように偏りを無くします。
妻が幼少期からO脚にコンプレックスがあったことを結婚して40年初めて知りました。
具体的には、関節内の傷んだ半月板などを掃除し、場合によって軟骨を移植し骨切りをします。軟骨が再生し骨切りしたことで、荷重が分散し内側の損傷部分が良くなり正常な生活が取り戻せるとのことです。

人工膝関節置換術は、スポーツ、正座をしない覚悟ができた最終段階
人工膝関節置換術は、傷んだ関節を人工の関節に置き換える方法で、上下の骨と接している部分に金属を被せ、その間にクッションの働きをする高分子ポリエチレンを入れる手術です。
担当医師は、早い段階で高位脛骨骨切り術を行えば、今まで通りトレッキングも出来るので痛みの不安を解消し日常生活を取り戻すのが先決ではないかと説明がありました。
さらに年をとって、症状が悪化し、家の中でさえも歩けない段階になったときに、
スポーツはしない、正座もしない、階段も上り下りはしないと、覚悟を決めた段階になってからの最終手段として、人工膝関節置換術があるという説明を受けました。
人工膝関節置換術は、医療器械やインプラント素材など、年々新しく開発が進んでおり、日本整形外科学会でも、変形性膝関節症に安全な治療として推奨されているようです。
人工膝関節置換術と高位脛骨骨切り術の入院期間とリハビリ期間の違い
人工膝関節置換術:
・高位脛骨骨切り術より回復スピードは速い。
・手術翌日から立って歩くことができる。
・術後2週間で膝の曲げ角度90度を目指し6~8週に120度を目標にリハビリを行う。
・退院後も半年で140度まで曲げるリハビリ通院が必要。
・入院期間は2週間から数か月。
・新しいひざに慣れるとほとんど痛みが気にならない。
高位脛骨骨切り術:
・1週間以内に杖をついて歩行練習。
・2週目から全身の体重をかけて練習を開始。
・階段の上り下りができるようになると退院が可能。
・入院期間は概ね3~4週間。
・手術翌日に立つこともできるが6ヵ月程度は多少痛みがあり退院後もリハビリが必要。
・骨の固定に使った金属を取り除けば、術後の日常生活に活動制限はない。
・新しい骨が出来るまで半年で、人工骨が完全にくっつくまで平均2年間を要する。
・膝の内側の金属製のプレートの違和感がるが、術後1~2年で抜去。
妻がもしも、人工膝関節置換術を行う場合の13の不安
❶麻酔の副作用は大丈夫だろうか?
❷肺動脈塞栓症は大丈夫だろうか?
❸感染症対策は大丈夫だろうか?
❹血管・骨・神経への損傷は大丈夫だろうか?
❺輸血が必要なとき問題はないだろうか?
❻他の筋肉や骨を痛める二次的損傷は大丈夫だろうか?
❼ひざの皿の脱臼は大丈夫だろうか?
❽人工関節接合部のゆるみにより、骨側が破壊されることはないのか?
❾骨量が人工関節のインプラントを支えきれるだろうか?
❿リハビリに耐えられるだろうか?
⓫関節へはどれだけの負荷をかけられるのか?
⓬1年に1回の定期検査に通うことが出来るだろうか?
⓭人工関節は正常な関節より10倍以上摩耗が早く大丈夫だろうか?
iPS細胞で脚光を浴びた再生医療の提案があった。

・患者本人の幹細胞を抽出・培養し膝関節に戻すオーダーメイド医療はメスを使わない。
・年をとればとる程、手術やリハビリに耐えることができるか不安がある。
・変形性膝関節症の学界レベルでの治療指針は、人工膝関節置換術を推奨。
・再生医療は、保険適用外のため高額である。
・再生医療は、研究開発途上で未だ試行錯誤の研究段階ではないかの不安。
・再生医療における国の様々な規制が、気軽に受けることが出来ない不安につながる。
・再生医療の有効性と安全性について、医療施設を素人の患者が判断基準は何か。
そもそも再生医療は、「生まれつきの疾病、不慮の事故、加齢などの欠損・損傷・機能低下した組織や臓器を患者の体外で人工的に培養した幹細胞(分裂して自分と同じ細胞を作る能力)を患者の体内に移植し、失われた機能そのものを回復させる根治療法を目指すもの」とあるが、身近に治療を受けた人の話を聞きたいものです。
最後に、
ひざの痛みは大なり小なり誰しもが抱える問題であり、足腰ひざの病気や骨折が原因で、寝たきりになってしまうこともあります。
妻の身体に、メスを入れるのは抵抗がありますが、痛みを無くし、いつまでも歩けるようになるには必要な手段かも知れません。
健康な生活を続けるには、適切な段階で投資が必要だと考えるようになりました。
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