人間ドックでピロリ菌発見!早期発見早期治療の費用と除菌のメリットとデメリット?

18年7月19日人間ドック受診で女医さんの一言!

人間ドックの最後のメニューである医師の診察で、「以前に、ピロリ菌検査したことーありますか?」と聞かれ、「いいえ!」と答えると、「2,000円ですからやっておかれたらどうですかー」、と何気ない女医さんの笑顔に・・

「胃がんの予防になりますよ!」とか「胃がんのリスクが減りますよ!」なんて、不安を煽るような言動があったら、断っていたと思いますが、
「2,000円ですから・・・」という誘いに、ケチと思われたくない思いからか、
咄嗟に、「えぇー今から出来るんですか?」と聞いて結果、
「採取した血液から検査できますので、今からでも大丈夫ですよー!」と言われ、
思わず「はい、わかりました!お願いしますー」と答えていました。

送られてきた結果は、ヘリコバクターピロリ菌の基準値2.9以下が、59.1U/mlだったため「要精密検査」という記載でした。今までの健康診断では「胃の要検査」はスルーしてきましたが、今回は「これも何かの縁」と思い勇気を奮いました。

何と言っても、最も大きなハードルは胃カメラでした。今までの健康診断は全て「胃透視検査」でした。

発泡剤で胃をふくらませ、ゲップを我慢しながら、バリウム(造影剤)を飲んで検査する「胃バリウム検査」しかやってきませんでした。

検査台に張り付かせて、思いのままに動かされるのは苦痛でしたが、胃粘膜全部に造影剤を張り付かせる手段のためと諦めていましたが、今回は、まさかの保険適用外で、胃カメラは絶対必須条件でした。

胃がん予防の検査や除菌は全額自己負担ですが、保険を使うには?

➀胃潰瘍や十二指腸潰瘍の治療を受けているか治療経験のある人

②胃MALT「マルト」リンパ腫(悪性リンパ腫の種類の1つで60歳代の発症が多い)

③特発性血小板減少性紫斑病(血小板だけが減少する病気で難病に指定)

④早期胃癌に対する内視鏡治療後の人

⑤内視鏡検査において胃炎と診断された人(私の場合。但し胃カメラは必須。)

以上の5つに当てはまれば、公的な医療保険の対象になります。

ピロリ菌除菌の問題点とは?

ピロリ菌がいなくなることにより、潰瘍や胃がんのリスクが減るようですが、完全になくなるわけではないので定期的な検査は必要のようです。また胃酸の分泌が盛んになるため、逆流性食道炎や胃食道逆流症が発生して、胸やけなどの症状が起きることもあるようです。とは言っても、ピロリ菌が胃がんの原因であることはWHOが認めており、2014年には胃癌の78%、非噴門部胃癌の89%が、ピロリ菌に起因するものであり、除菌治療で30-40%の胃癌予防効果があると報告しています(一般社団法人 予防医療普及協会より)。

ピロリ菌の除菌費用と治療期間

1回目:18年9月21日:決死の覚悟で、鼻腔から胃カメラを挿入

(1)初診料730円

(2)医学管理料100円

(3)検査費用14、570円 ➀ガスコンドロップ(胃の中をきれいに)②キシロカインビスカス、キシロカインスプレー(局所麻酔)11,470円③内視鏡下生検法(病気診断のため組織検査)3,100円

(4)薬代1、380円(ボノサップパック400)2018年9月22日から28日まで1週間分 ➀ボノプラザン20mg②アモキシシリン750mg③クラリスロマイシン200mg1日2回7 日間690円④調剤料90円、処方料420円、特手疾患管理加算180円

(5)病理診断10,100円(組織切片、病理判断料)

(6)合計金額26,880円

(7)窓口支払8,060円(本人負担は合計金額の30%)

2回目:18年10月5日:内視鏡下生検検査の結果で受信(電話対応は不可)

(1)再診料1,250円(良性の潰瘍で一先ず安心!!

(2)窓口支払380円(本人負担は合計金額の30%)

3回目:18年11月30日:尿素呼気試験

(1)再診料1,250円

(2)尿素呼気試験700円

(3)その他3,720円

(4)窓口支払1,700円(本人負担は合計金額の30%)

4回目:18年12月7日尿素呼気試験結果で受診(電話対応は不可)

(1)再診料1,250円

(2)窓口支払380円(本人負担は合計金額の30%)

尿素呼気試験結果は1回で除菌完了!!(基準値2.5未満に対して検査値は0.2)

支払った総額10,520円。治療期間は約3か月人間ドックから半年でした。

除菌によるデメリットよりメリットの方が大きい!

除菌によるデメリットとしては、抗生剤による副作用や逆流性食道炎の増加、食道腺がんの発生、喘息やアトピー性皮膚炎の増加などが言われています。抗生剤による副作用は軟便や軽い下痢などが10%程度に認める以外には1%以下の副作用として蕁麻疹など薬剤アレルギーなどが知られています。しかし、2000年に保険適用されて以来、数百万人以上に行われている治療で有り、特別に危険な治療ではありません(一般社団法人 予防医療普及協会引用)。

逆流性食道炎は除菌により変化しないひと、改善するひと、悪化するひとがおり、有意な増加は示されていません。除菌による胃機能の正常化により、一時期胃酸分泌過多がおこり逆流性食道炎が悪化する例もありますが、その場合も治療に反応するため、逆流性食道炎を理由に除菌を躊躇する必要がないことはガイドラインにも明記されていります(一般社団法人 予防医療普及協会引用)

食道がんの発生に関しては、日本で殆どを占める扁平上皮癌については、むしろピロリ菌感染による萎縮性胃炎がリスク因子とも言われています。一方、胃酸逆流による食道腺癌の増加については除菌による増加は否定されています。喘息などのアレルギー性疾患に関しても除菌治療との直接の因果関係を示したものはなく、慢性感染症の減少や公衆衛生の向上などにより増加していることが示されているものです。除菌治療によって増加するものではなく、若年者胃癌も含め、胃がんになることと比べればどちらが重要かは明白です(一般社団法人 予防医療普及協会引用)

以上、ピロリ菌が胃がんの原因であり、除菌で胃がん発生が抑制されることが示されており、除菌により胃がん死亡が抑制されることも大規模ランダム化試験で示されています。自分や愛する家族の胃の中に胃がんを引き起こす細菌が生息しているとしたら、そしてその菌を除菌することが保険でできるとしたら、そのままにしておく人はまずいないのではないでしょうか。ネット上には様々な情報が氾濫していますが、情報の発信者、ソース、論拠となる論文やエビデンスの見極めなど、情報の受け取り手側のリテラシーも同時に高めていく必要性が今後ますます高まっていくのではないかと思います(一般社団法人 予防医療普及協会引用)

最後に

クスリを飲んでいるときは流石に禁酒していましたが、1週間の服薬が終わってから、おもむろに晩酌を始めました。

検査結果を聞くまで控えめにしていましたが、個人的感想で全く科学的根拠はありませんが、ふと気づくと酒の酔いがゆっくりになっているような気がしました。また翌朝の不快感も少なくなったような気がしています。私だけかも知れませんね。

人間ドックは、病気の早期発見と早期治療が目的だと思いますが、重症になる前に対処できれば出費も少なくて済みます。自覚症状がない段階でも早期に異常を発見できれば、体にもフトコロにもやさしくリターンの高い投資だと思いました。

ゾロ・後発・ジェネリック・AG選ぶのは薬剤師

 

新薬メーカーの公認を受けて発売されるオーソライズド・ジェネリック(以下、AG)は、短期間に数量ベース60%のシェアを獲得する後発医療用医薬品(ジェネリック医薬品、以下:後発品)市場に大きな変化をもたらしています。どの後発品を選択するかは、薬の専門家である薬剤師の権限だからです。

 

AGは、新薬(以下、先発品と同意語)を開発した会社から、関連会社が製造販売の権利を買って販売する後発品をいいます。また、AGは、原料や添加物、製造方法が新薬と同じであり、特許権侵害の不安も無く、訴訟を受ける心配が無いことから、安心して販売でき、諸外国では特許切れ前から独占販売できる業態として定着しています。

 

AGは原薬、添加物、製法が新薬と同じため、品質と安全性に不安が無く、医療現場では、AGはAG以外の後発品より優れた印象が浸透しています。また、特許切れ前に発売される場合など、いち早く患者に投薬でき、患者の自己負担軽減や、医療費抑制にも大きく貢献しています。

但し、AGにはAGという後発品の分類があるわけではありません。

以下、厚生労働省所管の独立行政法人である医薬品医療機器総合機構:PMDAにおいてもオーソライズド・ジェネリックも後発品であることに変わりありません。

後発医療用医薬品(ジェネリック医薬品)とは、新有効成分や新しい効能・効果等を有することが臨床試験等により確認され承認された新薬(先発品とも呼ばれます)の特許が切れた後に、その新薬と同一の有効成分を同一量含み、同一投与経路の製剤であり、効能・効果、用法・用量も原則的に同一である医薬品で、生物学的同等性試験等にてその新薬と治療学的に同等であることが検証されているものです。」PMDAより抜粋。

医療現場では、AGも国が承認した後発品に変わりなく、どのメーカーの後発品も国の厳しい基準をクリアして承認されていることを承知しているものの・・・

もし、何かあったら・・?

添加剤の違いに不安があるとか・・・

原料の違いに不安があるとか・・・・

血中推移が違うから不安があるとか・・・

メーカーの供給に不安があるとか・・・・

漠然とした不安感をAGが払しょくしているようです。

 

AG は新薬メーカーにとっても、特許切れで喪失する売上と利益を最小限にとどめる営業戦略となるビジネスモデルです。

新薬メーカーは、開発費用を取り戻すため、20年強の特許期間中に独占販売が認められ売上と利益の確保に努めます。

独占期間中に得られた利益は新薬開発にも投資されます。特許が切れた新薬は、後発メーカーの販売攻勢にさらされますが、新薬を出し続けることで業績を回復してきましたが、画期的な新薬を出せない新薬メーカーは、20年前の新薬の売上と薬価を守るため、あの手この手で生き延びてきました。

 

諸外国では特許切れ商品は短期間で市場から排除されます。日本の医療現場においては、新薬メーカーの馴染みの営業担当者や、毎日出入りする医薬品卸の顔なじみの営業担当者が方途を尽くし、特許切れのクスリを死守してきました。

知的財産である特許は、守られる期間が過ぎれば、広く国民に開放されるものですが、クスリの場合は、安価で最高の医療を提供する国民皆保険制度の下、医療従事者も、患者も、その制度に頼り特許切れ商品を守り続けました。

 

ここにきて防戦一方の先発メーカーは、自ら販売する特許切れの新薬を、ライバル他社と連携し、売り上げを確保するAG戦略を強化してきました。

後発品80%の政府方針の追い風も受け大きく方針転換してきました。製薬会社2015年売上ランキング第4位の資本金500億円、従業員16,000人、売上1兆円規模の巨大企業も、子会社を使ってAGの事業展開を強化してきています。

 

AGは原薬や添加物、製造方法が先発品と同じ特質を、他の後発品と差別化していますが、AGもまた厚生労働省が認可した後発品と、効果効能に何ら違いは無く、あたかも二種類の後発品が存在するような風潮が医療現場にあるようです。

 

中央社会保険医療協議会が行った後発品の使用促進策に関する調査によれば、診療所医師の62.7%、病院医師の55.9%が、品質や安定供給、情報提供を含めて後発品に「不信感がある」と回答。患者の12.0%が「いくら安くなっても後発品を使用したくない」と答え、そのうち72.6%がその理由に「効き目や副作用に不安がある」を挙げています。

 

ゾロ、後発、ジェネリックと変遷するなかで、AGというプレミアムな存在が、医師、薬剤師の後発品への根強い不信感を払しょくし、ムダな医療費を下げ、国民皆保険制度の存続に貢献する切っ掛けになると期待しています。

 

AGの普及は、医薬品メーカーの企業戦略として、また後発品普及の政府目標達成に向け加速する一方、半世紀にわたってゾロ品、後発品を蔑視してきた医療現場は、ジェネリック、オーソライズド・ジェネリックへと変遷する中、薬剤師は化学者のプライドをかけ、同じ後発品の中からどの後発品を選択するかが問われています。薬の専門家として患者ファーストで後発品を選んで貰いたいと思います。