もしも、不動産を個人売買しようと思ったら、必要な知識は何か!(2/2)

売買による所有権移転登記の必要書類

●売主が必要な書類

➀登記済権利証(または登記識別情報)

②印鑑証明書

③実印

④固定資産評価証明書(登録免許税の算定必要書類)

⑤登記原因証明情報(法務局説明資料)

⑥登記委任状(司法書士に依頼する場合)

●買主が必要な書類

➀住民票

②認印

③登記原因証明情報(法務局説明資料)

④登記委任状(司法書士に依頼する場合)

所有権移転登記の放置は危険!

❶買主が移転登記を放置していることに付けこみ、第三者に売却する犯罪の可能性。
❷登記変更前に、売主の死亡により相続問題で相続人が相続する危険の可能性。
❸登記変更前に、売主の債権者が不動産の差し押さえ登記をする危険の可能性。

それぞれの不測の事態を避けるため、一刻も早く法的手続きを行うことが必要だと思いました。


金融機関から融資を受ける場合は、個人では手続きができない!

売買代金の決定、売買契約書の作成、名義変更、譲渡所得税の申告、不動産取得税の申告など、すべての手続きを個人で行うことは出来ますが、買主が金融機関から融資(抵当権設定)を受ける場合は、司法書士の関与が絶対的に必要になります。

金融機関は買主に融資する際、抵当権設定の対象物件に確実に抵当権の設定登記をするため、信頼できる一般人の第三者ではなく、国家資格がある者の手続きによる万全の体制づくりが必要だからでした。

登記簿上と床面積が違う建物の売買

固定資産税の納税通知書の床面積と、登記簿(登記事項証明書)の床面積が違っているケースについて、売買において問題はないようですが、建物を増築して床面積が増えているにも関わらず、登記変更していない場合が古い物件で結構あるようです。
増築した部分が未登記の不動産は、登記を行ってから売買契約の手続きを進めた方が良さそうです。

違法建築建物であるかどうか確認が必要!

建ぺい率や容積率を守らずに建築された建物、斜線制限を守っていない建物などを含め建築確認を得ていない建物が違法建築物になります。

金融機関から融資を受ける場合、融資に適切な不動産として担保価値があるかどうかを判断し審査するので違法な場合の融資は困難な場合が多いようです。

中古住宅でも不動産会社作成の重要事項説明書が審査に重要な書類になるようです。

「公示価格」は、不動産価格算定のひとつの判断材料

国土交通省が年に1回発表する土地の価格である「公示価格」は、国土交通省の土地鑑定委員会により、利用状況や地域環境、用途などを設定した「標準地」だけを、不動産鑑定士が現地調査するようです。

「路線価」は、不動産価格算定のひとつの判断材料

路線価とは、国税庁が相続税や贈与税を決めるために毎年7月に発表している、道路に面する宅地1平方メートルあたりの土地の評価額(千円単位)のことです。 路線価の調査件数は、公示価格の調査件数より多く公示価格の8割の額とされているようです。

路線価には、相続税や贈与税の算出に用いられる「相続税路線価」と、固定資産税、都市計画税、不動産取得税、登録免許税の算出に用いられる「固定資産税路線価」に分かれており、一般的に路線価という表現は相続税路線価を指すようです。

住宅取得等資金の贈与税非課税枠

贈与税非課税枠とは、 住宅の取得において資金の贈与を受けた場合、一定額が非課税となるものです。

住宅取得等資金とは、住宅の新築資金や購入資金及び改築資金のことで、住むための建物でなければならず、住宅に用いない建物はこの規定には該当しないようです。

地価が高い場所での親族間の売買は要注意!

➀駅、地下鉄、バス、高速道路などの交通アクセスがいい場所。

②病院、学校、公園、デパートなど商業施設や公共施設が充実している場所。

③通勤、通学に便利で人口が増加している場所。

人気エリアは地価が高いので親族間での売買では、安すぎる譲渡に気をつけなければならないようです。一般的に固定資産税評価額は、時価の8割のようですが、人気エリアは固定資産税評価額よりも地価が高いことが多く、適正な売買価格になるよう注意が必要のようです。

古い建物の解体後は1か月以内の「滅失登記」が重要!

木造一戸建ての建物は、木造住宅の耐用年数が税法上22年と定められていることから、一般的に築20年で価格がゼロになります。

買主が建物を取り壊して新築するような場合は、建物解体費用を差引いて売買を行います。

建物解体工事が終了したら、建物の登記簿を閉鎖する「建物滅失登記」が必要になりますので、建物滅失の時から1ヶ月以内に法務局へ登記申請しなければなりません。

【不動産登記法第57条:建物が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人(共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の場合にあっては、所有者)は、その滅失の日から一月以内に、当該建物の滅失の登記を申請しなければならない。】

第57条の規定を怠ったときは、10万円以下の過料になります。
滅失登記は、土地家屋調査士の業務になります。

権利証には「登記済権利証」と「登記識別情報」の2種類

平成18年以前は「登記済権利証」でしたが、それ以後は「登記識別情報」に移行しました。

登記済権利証は、登記申請の内容や物件の記載があり、法務局の登記済みの受付年月日と受付番号が赤いハンコで押されています。この登記済権利証と印鑑カード及び実印が盗まれると権利が移される危険性があります

登記識別情報は、法務局が押印した赤いハンコは無く、12桁の英数字のパスワードの新しいタイプです。

このパスワードは、所有者であることを次の登記申請の際に使用するもので、シール(若しくは折込式)を剥がさないよう保管し登記が発生した時に、次の司法書士へそのまま渡します。

実務上パスワードを所有者自身が見ることは無く、司法書士又は法務局員しか見ることが出来ないようです。

空き家の放置は固定資産税が6倍で近隣への迷惑行為!

平成27年5月「空き家対策特別措置法(空き家対策の推進に関する特別措置法)」が施行され、年々増加する空き家の防災、衛生、景観保全を行い、再利用を目的に作られた法律です。

特定空き家と判断された家屋は、固定資産税の6分の1軽減の「住宅用地の特例」が無くなり、実質増税になります。

「特定空き家」とは、

➀倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
建築の倒壊、屋根や外壁が脱落・飛散の恐れ、擁壁も老朽化し危険な状態

②著しく衛生上有害となるおそれのある状態
ごみの放置や不法投棄、石綿の飛散、浄化槽から汚物の流出・臭気の発生

③適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
屋根・外壁が汚物や落書き汚れたまま放置、多数の窓ガラスが割れたまま放置、ごみ等が散乱・山積したまま放置、立木が建築を覆い茂放置、看板を破損したまま放置

④その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
動物の鳴き声や頻繁な騒音、動物の毛又は羽毛の飛散、動物のふん尿や汚物の臭気、ねずみ、はえ、蚊、のみ等の発生、住みついた動物、シロアリの大量発生など

契約後の引渡し前のトラブルは特約条項で白紙撤回

➀放火による建物消失。

②津波による土地の流失。

③地震による建物倒壊。

④土砂崩れによる建物流出。

⑤隣家の火事による建物崩壊。

不動産売買の契約終了後、引渡し直前に自然災害などの不可抗力で問題が発生した場合、「売買契約書の危険負担の特約条項」において、買主は契約の白紙撤回ができるようです。

売買契約の手付金は安易な解約防止のため

不動産売買の手付金の相場は、不動産の売買価格の10%から20%または100万円前後が多いようです。

手付金は売買代金の一部ではなく、主な役割として、売買契約の気軽な解約を防ぐためのもので、買主は売買契約後に特別な理由もなく解約を申し入れた場合、手付金の返還請求は出来ないようです。

公簿売買と実測売買の違い

不動産の売買契約において、不動産の面積を何の基準を用いるかで公簿売買実測売買に分かれます。

公簿売買は、登記簿(登記記録)を元に、登記記録の面積を基準に売買するため、実際の面積が大きい場合や小さい場合があるようです。実測売買は、登記簿(登記記録)によらず、実際に土地の面積を計測し、その計測した面積を基準に売買するものです。

かなり以前に測量した土地において、測量技術の精度が低いまま測量し登記された状態のものが存在するようです。

また、増改築を行っても変更登記をしていないため、床面積が登記記録と違う場合もあるようです。

固定資産税や都市計画税の日割り?

売買契約日を基準に、固定資産税、都市計画税の日割り清算が行われすが、法律での規定はないようです。精算の方法は当事者間で自由に取り決められ、月割り精算でも問題はないようです。

個人間売買の買主、売主が事前に準備するもの

法律上売買契約は当事者間の合意により書面化の必要はありませんが、当事者間の話し合いを書面化は、後々のトラブルを回避するために絶対必要なことです。

➀売買代金②税金③支払い日④引き渡し日⑤所有権移転が移転する日⑥危険負担?⑦登記の日付?⑧瑕疵担保責任⑨登記簿の確認など・・

●売買契約に必要な物
①売買契約書
②実印 
③印鑑証明書 
④収入印紙

登記申請に必要な物
①登記識別情報(登記済権利証)
②買主住民票 
③売主印鑑証明書(3カ月以内)
④売買契約書又は登記原因証明情報 ⑤収入印紙

色々と調べていくうちに、個人間での売買がいかに難しいかというコトがよく分かりました。今までの数々の経験から、出来ないことはないと思っていましたが、金額が大きな契約は専門家に委ねる方が良さそうですね。

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